緘黙児の就学準備から小学校入学までの経験談

はじめに

年長さんになると、小学校入学を来年に控え、私たちもそうでしたが、発達障害の子どもを持つ親御さんたちは、わからないことや不安がたくさんあると思います。

そこで、少しでもお役に立てればと思い、私たちの経験談を書いてみることにしました。

簡単に言えば、うちの子どもは選択性緘黙で、年長時の園での状況は、話せない、トイレに行けない(常時おむつ)、昼ご飯を教室で食べることができないというものでした。

また、うちは、子どもが年少の時から、市の発達支援関連の部署と繋がりを持っていました。

最初は、保育士資格のある職員の方と保健師資格のある職員の方が担当で対応してくれており、年長のころには、保育士資格のある職員の方と教諭資格のある職員の方が担当でした。

親身になって、相談に乗ってくれる方々で、園や児童精神科、療育施設との連携もしっかりしてくれていました。

なお、市(学校、教育委員会含めた)の対応等については、市の裁量の範疇にある事項については、地域により異なることを前提にお読みいただければと思います。

発達支援室と幼稚園との話し合いでのお話

年長さんの夏頃になると、来年の小学校入学ということが現実味を帯びてきます。

年長の夏休み終了後、今後、幼稚園で子どもの対応等をどのように進めていくかという話合いの際、発達支援室から来年から小学校なので、早めに市の教育委員会に相談した方がよいという話を聞きました。

発達支援室への相談

ということで、別途、発達支援関連部署に相談してみることにしました。

めちゃ子母
めちゃ子母

相談先は、市町村の発達支援を担当している部署がベターかなと思います。

市の教育委員会や各学校とも関連する部署なので、いろいろと話が早いと思います。

その部署は、教育委員会とも連携しており、すでにうちの子どもの情報は教育委員会にも伝えているとのことでしたが、現在の子どもの状況等を、直接、教育委員会に伝える必要があるということで、教育委員会の担当者の方を教えていただきました。

また、特別支援学級って聞いたことはあるけど、その詳細についてはよく知らなかったため、その簡単な説明を受けました。

特別支援級であれば、希望があれば校区外の小学校に通学することも可能であることも教えてもらい、小学校の見学もできるということでした。

また、通学する小学校の希望は、教育委員会の決定の都合上、12月中旬頃までには伝える必要があるということでした。

教育委員会への相談

早速、教育委員会の担当者へ連絡し、アポを取って、話に行きました(時期的には、10月上旬ころ)。

そこで、子どもの現状や特別支援級に籍を置くことを希望していること等を話し、小学校の見学をしたい旨を伝えました。

その後、子どもと共に再度教育委員会へ現状について話をしに行きました。

小学校見学

 私たちが見学したのは、

ア 校区内の小学校、

イ 比較的生徒数が少ない学校、

ウ 同じ幼稚園の子が何人か行く予定の小学校

です。

いずれの小学校も自宅から4キロ内です。

めちゃ子
めちゃ子

可能なら考えている小学校を全て見学はしたほうが良いと思います。

ウチは、発達支援部署から、こういう小学校はあるか聞いたところ、イの小学校を教えてもらいました。

もちろん知り合いなどからも情報収集してもよいですが、主観が入るため、やはり見学等で実際どうなのかを見てみたほうが良いと思います。

アの小学校

 校区内ということで、自宅から近いのですが、特別支援級の教室の位置が通常学級からはかなり離れており、これだと交流級の際の移動もあるし、支援級の児童は孤立してしまうなと感じました。

うちの子どもは、同じ歳くらいの他の子供たちに興味がないというような感じではなく、幼稚園でも同じ組の子の名前は全部覚えていましたし、仲良くしてくれる子もいました。

ウチでも、幼稚園で誰々ちゃんがこんなことをしていたよとか話もしてくれていたので、この小学校だと、なかなか通常級の友達とも触れ合えないのではないかと思いました。

また、校長先生は、もっと支援級に力を入れたいんだけど、人員不足で、と仰っていたのも気になりました。

イの小学校

第一印象良し。

校舎が比較的新しいせいか、校舎内も日光が入り明るい感じで、生徒数が少ないこともあり広々した感じがしました。

校長先生も特別支援級にも力を注いでくれているようでした。

1、2年生の教室は1階、

3、4年生が2階、

5、6年生が3階で、

特別支援学級は、情緒級が一クラス、

1年生の通常学級と2年生の通常学級の教室の間(真ん中)にありました(在籍児童数は数名。)。

校長先生は、もう一クラス支援級を作りたいようですが、人員等の問題で実現はなかなか困難なようでした。

以前は、特別支援級は、別のところにあったようなのですが、現状の配置の方が、特別支援級の児童のみならず、通常学級の児童にも良いという考えで今の配置にしたようです。

これなら、うちの子どもやっていけそうだなと感じる小学校でした。

ウの小学校

とにかく児童数が多かったです。。。

私たちの時代に比べれば、少ないのでしょうが、おおこれは無理やなと思いました。

特別支援級の教室も見学しましたが、アの小学校と同様に通常学級とは離れた位置に配置されていました。

校長先生も教師の視点より、行政マン・管理側の考えという話をされていて、

うーんちょっと違うなと感じました。

見学は、やはりしてよかったと思いました。

公立の小学校なんてどこも一緒だろうと思っていましたが、小学校によって全く違うということがわかりました。

小学校も今までの歴史というか、小学校ができてから培われてきた特色というものがよくも悪くも引き継がれているものだということ、狭い範囲ではありますが、各地域の風土も反映されるのだなあと感じました。

田舎の小学校なので、ある小学校の見学では、この地域の高齢者の方々はおらが小学校という認識で、用もないのに普通に校舎内に入ってくるという話も聞きました(開かれているのはいいことだと思いまうが、さすがに今どきその状態はいろんな面で不味いだろと思いましたが。。。)。

また、希望しなかった小学校では、教員の人員が足りないということをよく話されていました。

できうる限りはやりたいのですが的な。

確かに教員不足は、全国的に問題になっており、特別支援級の指導にも支障を来している状況なのはわかりますが。

そして、見学の結果、私たちは、イの小学校に通学させたいという希望になりました。

当時は、コロナ禍の真っ只中で、中々小学校見学の日時が決まらず、全部の見学が終わったのは、12月上旬頃になりました。

教育委員会に希望の小学校を伝える

私たちは、教育委員会に、イの小学校の特別支援級に通わせたいという希望を伝えました。

教育委員会からは、見学した他の小学校には直接お断りの連絡をしてくださいということでしたので、電話連絡をしました。

そして、最終的に、教育委員会が通学する小学校を決定する流れになります。

うちの場合は、1月下旬に希望した小学校の入学通知書が届きました。

子どもと小学校見学

2月頃、子どもと初めて小学校の見学に行きました。

また、3月に顔合わせということで、同じ支援級に入学する予定の子とその親御さん、校長先生、1年生の担任の先生(通常級)、支援級の担任の先生、養護の先生等らと小学校でお話しをする機会を設けていただきました。

入学式の1週間程度前には、入学式に緊張しないよう子どもと再度見学に行きました。

小学校入学

今でも思い出しますが、親である私たちは大丈夫かなあとすごく心配でした。

子どもも、例に漏れず、今までないような緊張した表情でした。

不安だったんでしょうね。

支援級の加配要求

発達支援部署の見立てとしては、小学校では、めちゃ子に支援員を一人付けた方がより不安なく、スムーズに学校生活を送れると考えており、私たちも可能であれば、そうなれば良いと考えており、発達支援室の方が、教育委員会に支援員の加配要求をしてくれました。

人員は予算も絡むことなので、親側の希望としてもそういうものだということも伝えてもらいました。

また、多くの関係者の要望であれば要求が通る可能性も高いということで、医師からのその旨の診断書を取ってほしいと依頼があったので、子どもの定期的な診察の際に、診断書を作成してもらい、教育委員会に提出しました。

結論としては、県側から予算的に厳しい状況で、加配は困難ということで実現できませんでしたが、市側はこちらの事情等をよく把握してくれ、動いてくれたことに非常に感謝しています。

加配はなされませでしたが、入学後は、小学校側が、一人の支援員の先生が、ほぼ常時子どもに付いていてくれる状況を作ってくれています。

就学前の動きについては、親だけではわからないことが多く、また、地域ごとに行政側の取り扱いが異なることが多いため、家庭と繋がりのある発達支援部署の存在は大きいなと感じたところです。

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