子どもの行動を観察しよう
ペアトレ受講体験記3

今回は、第2回ペアトレ講座の受講体験記を書いていきます。

第2回ペアトレ講座のスケジュールは、以下のとおりです。

宿題の発表

まずは、宿題の発表から始まりました。

第1回ペアトレ講座の際に、講師の方から、

「どんな些細なことでもいいですよ」

とアドバイスを受けていたので、

·毎日学校に行っていること

·毎日歯磨きをしていること

·家で父親と勉強していること

などを発表しました。

講師の方のアドバイスもあってか、みなさん、前回の講座のときより、良いところ探しが上手くなっていた気がします。

めちゃ子母
めちゃ子母

さすが、みなさんお母さんですね。

少し視点(悪いところばかり見ずに、良いところを見る)を変えただけで、本来あるべきお母さんの姿になっていました!

座学

子どもの行動観察

ペアレント・トレーニングは、子育てに関するスキルや知識を向上させ、子どもの行動問題に対処するための方法を親に教えるプログラムです。

このプログラムでは、子どもの行動のしくみを理解し、子どもの行動観察をすることが重要な役割を担います。

子どもの行動を観察し、客観的に整理することで、親は、子どもの行動が改善する方法を考えることができます。

行動観察について

行動観察は、子どもの行動を注意深く観察することです。

親は、子どもの日常的な行動や問題行動を観察し、その行動がどのような状況で発生するか、どのような反応や結果が生じるかを観察します。

子どもの行動は、それだけ(行動)が単独で惹起されるわけではありません。

行動観察には、ABC行動分析という手法があります。ABC分析は、行動を発生させる3つの要素である

Antecedent(きっかけ)

Behavior(行動)

Consequence(結果)

の頭文字をとったものです。

この手法は、問題行動を理解するための有用なツールであり、親が問題行動を改善するための方策を考える際に役立ちます。

Antecedent(きっかけ)は、行動が発生する前の状況や刺激を指します。

例えば、

「子どもとスーパーに行き、お菓子売り場の前を通った」

がきっかけとなります。

Behavior(行動)は、子どもが実際に行った行動を指します。

「お菓子を買ってと大声で叫ぶ」

が行動となります。

Consequence(結果)は、行動が生じた結果を指します。

「お菓子を買ってもらった」

が結果となります。

このように、子どもの行動を3つの箱に分け、子どもの行動を分析することが可能になります。

例のように、子どもにとって良い結果が生じた場合、その行動は強化される傾向にあります。

行動分析学的には、このような強化をポジティブ・リインフォースメント(正の強化)と呼びます。

例えば、ある人がある行動をとったときに報酬を与えられると、その行動を繰り返す可能性が高くなるというものです。

しかし、その行動が望ましいものでない場合、その行動を減らすためには、Antecedent(きっかけ)、Consequence(結果)を変える必要があります。

つまり、望ましくない行動が表れるきっかけを排除したり、望ましくない行動に対して、報酬を与えたり、良い結果を生んだりしないようにします。

例えば、上の例でいくと、お菓子売り場の前を通らないのがきっかけを排除するということになり、お菓子を買ってと大声で叫んだとしても、絶対に買い与えないというのが、結果を変えることになります。

しかし、一旦強化された行動の結果を変えると、その行動は一時的にエスカレートすることがあります。

そこで、またお菓子を買い与えてしまうと、更に行動が強化されてしまいます。

したがって、結果を変える場合は一貫した対応を継続することが重要になってきます。

めちゃ子母
めちゃ子母

講師の方は、結果を変える場合、行動のエスカレートがあるため、それを理解した上で一貫した対応が必要だと仰っていました。

私には中々難しそうです。

しかし、一貫した対応を継続すれば、その行動必ず減るとも仰ってました。

行動のしくみについて

前述のとおり、結果によって、その行動が増減します。行動が何らかの刺激によって強化されるか否かによって、正の強化、正の罰、負の強化、負の罰の概念が用いられます。

まず、

正の強化とは、ある行動が発生した際に、それを強化する報酬や快感が与えられることによって、同じ行動を繰り返しやすくする現象を指します。

例えば、褒め言葉やご褒美を与えることで、望ましい行動を促進することができます。

これは、ペアレント・トレーニングの根底にあるものと理解しています。

基本は『ほめる』です!

次に、正の罰とは、ある行動が発生した際に、それによって不快な刺激が与えられることによって、同じ行動を避けるようにする現象を指します。

例えば、子どもが壁に落書きをした際に、叱ることで、望ましくない行動を抑制することができます(体罰もこれに含まれる。)。

ただし、正の罰は、子どもに不安や怒りなどのネガティブな感情を抱かせたりするなどの可能性があるため、正の罰は、子どもの行動を直すための最善の方法にはなりません。

次に、負の強化とは、ある行動が発生した際に、それを強化する不快な刺激を除去することによって、同じ行動を繰り返しやすくする現象を指します。

例えば、子どもがお手伝いをしたので、禁止していたテレビゲームをやらせてあげることで、望ましい行動を促進することができます。

ただし、これは、子どもが嫌なことを回避するために望ましい行動を行うということを理解しておきましょう。

最後に、負の罰とは、ある行動が発生した際に、それによって不快な刺激が与えられることによって、同じ行動を避けるようにする現象を指します。

例えば、子どもが、いたずらをしたので、おやつを取り上げたら、いたずらをやめたなどです。

これは、ペアレント・トレーニングにおいて、許しがたい行動に対するタイムアウト法に応用されています。

行動の4つの機能

例を挙げて解説していきます。

行動の後の結果に注目してみてください。

上の例では、苦手な漢字の宿題が目の前にあって、ノートを破ると、お母さんが「何してるの!」と怒りながらも来てくれて、宿題を手伝ってくれることがあるかもしれません。

そうすると、子どもにとっては、「ノートを破る」という行動には、「やりたくないよ!わからないよ!手伝って!」というメッセージがあるといえます。

下の例では、お母さんがずっときょうだいの相手をしていたりして、ノートを破ったら、お母さんが「何やってるの!」と怒りながらも来てくれて、叱られていても、相手をしてくれてうれしい結果になってしまいます。

そうすると、子どもにとっては、「ノートを破る」という行動は、「こっち見て!ぼくにかまってよ!」というメッセージがあるといえます。

次は、行動の前のきっかけに注目してみましょう。

上の例では、何もすることがなく手持無沙汰なときに、耳をふさいでみたり、爪を噛んだりすると、その結果、心地よい感覚が得られて、感覚が満たされ、子どもにとってプラスの結果があるといえます。

下の例では、まわりの音がうるさくてイライラして、耳をふさいだり爪を噛んだりした結果、うるさい音が聞こえにくくなったり、落ち着いたりして、子どもにとってプラスの結果があるといえます。

同じ「耳をふさぐ」「爪をかむ」という行動でも、きっかけが違うと、子どもにとってはちがう意味があることがわかります。

子どもの行動には何らかの意味が必ずあり、行動をじっくり観察して、ABC の3つの箱で整理してみると、一見、問題となる行動であっても、子どもなりのメッセージが隠されています。

このように、行動に意味があり、

4つの機能(回避・逃避、もの・活動の要求、注目要求、自己刺激)

があると言われています。

子どもの行動には、必ず何らかのメッセージが隠されていて、それが1つだけのときもあれば、いくつも重なっていることもあります。

まとめ

ペアレント・トレーニングにおいて、子どもの行動観察と行動のしくみの理解は、問題行動に対処するために重要なステップです。

子どもの行動を、きっかけ、行動、結果の3つに分けて、子ども目線で考えてみると、問題となる行動であっても、子どもなりのメッセージがあることがわかります。

繰り返し起きているような場合は、子どもにとっては、いやだよとか、手伝ってとか、適切な表現がわからずに行動で伝えていることも考えられます。

まずは、行動をじっくり観察して、整理することが重要です。

初見では、難しかったです。あまり理解できませんでした。

ポイントは、

・行動を3つの箱に分ける。

・行動を変えるには、きっかけか結果を変える

・正の強化がペアトレの基本

・行動には意味がある

です。

演習(行動のABCについて)

設問が2問あるプリントを配られ、ABCが空白の部分を検討しました。

めちゃ子母
めちゃ子母

きっかけには、

「トマト(嫌いな食べ物)が食卓にある」

結果には、

「トマト(嫌いな食べ物)を食べなくてすむ」

が入ります。

めちゃ子母
めちゃ子母

きっかけには、

「ゲーム中、母親がやめるように言う」

結果には、

「ゲームを続けて遊ぶことができる」

が入ります。

この問題の「時々そのまま」ゲームを続けさせてしまうことは、特にその行動を強化してしまいます。

例えばギャンブルなどがそうです。

ロールプレイ(ほめる)

座学の後は、男の子の絵が描かれたプリントが配られ、この子の良いところを探してほめるというロールプレイが行われました。

子ども役は、スタッフの方が演じ、参加者は親の役です。

めちゃ子母
めちゃ子母

講師の方からは、突っ込みたいところはたくさんあると思いますが、それは言わないようにしてくださいと説明がありました。

私は、大げさに、

「一人で着替えできて、えらいね!」

と言ってみたら、

講師の方にほめられて、照れくさい思いをしました(^_^;)

みなさんのロールプレイを見ると、それぞれのほめ方があるので、これはウチでも使えるななど、非常に参考になりました。

以上が、第2回ペアトレ講座の内容になります。

宿題

次回のペアトレ講座までの宿題は、「子どもの良いところを探してほめる」です。

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